52Te127.60

原子番号 52 · 半金属

テルル Te

別名: Tellurium

テルルはもろい銀白色の半金属で、地殻中で最も希少な安定元素の一つです。テルル化カドミウム太陽電池パネル、電気を冷却に、熱を電気に変える熱電素子、書き換え可能な光ディスクに使われています。

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主な性質

原子番号52
原子量127.60 (CIAAW 2024 簡略標準原子量)
分類半金属
16
周期5
ブロックp
状態(25 °C・1 atm)固体
融点722.66 K (449.5 °C)
沸点1261 K (987.9 °C)
密度6.232 g/cm³
電気陰性度(ポーリング)2.1
原子半径(ファンデルワールス)206 pm
第一イオン化エネルギー9.01 eV
電子親和力1.971 eV
酸化数+6, +4, -2
発見1782

電子配置

簡略表記
[Kr]5s2 4d10 5p4
完全表記
1s2 2s2 2p6 3s2 3p6 3d10 4s2 4p6 4d10 5s2 5p4
電子殻ごとの電子数
2 · 8 · 18 · 18 · 6

軌道図(ボックス図)

1s2↑↓
2s2↑↓
2p6↑↓↑↓↑↓
3s2↑↓
3p6↑↓↑↓↑↓
3d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
4s2↑↓
4p6↑↓↑↓↑↓
4d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
5s2↑↓
5p4↑↓

周期表での位置

発見の歴史

1782年、ハプスブルク帝国の鉱山監督官フランツ=ヨーゼフ・ミュラー・フォン・ライヒェンシュタインは、トランシルヴァニア(現在のルーマニア)産の金鉱石を調べました。彼は、アンチモンでもビスマスでもない謎の金属が含まれていると結論し、それを「問題の金属(metallum problematicum)」と呼びました。

この発見はほとんど注目されませんでしたが、1798年、ドイツの化学者マルティン・ハインリヒ・クラプロートが試料を分析して新元素であることを確かめ、ミュラーの功績を認めたうえで名前をつけました。

テルルは周期表の歴史にも足跡を残しています。テルルの原子量(約127.6)はヨウ素(約126.9)より大きいのですが、メンデレーエフは化学的性質にもとづいてテルルをヨウ素の前に置きました。1913年のヘンリー・モーズリーによる原子番号の研究が、この順番が正しいことを示しました。

名前の由来

名前はラテン語で「大地」を意味する tellus に由来します。のちに発見されたセレンは、これと対になるように月にちなんで名づけられました。元素記号は Te です。

主な用途

  • 太陽電池パネル: テルル化カドミウム薄膜モジュールは大規模な太陽光発電所に使われ、現在ではテルル需要の大きな割合を占めています。
  • 熱電素子: テルル化ビスマスは、電流を流すと片面が冷えるペルチェ素子になり、小型冷蔵庫、ワインクーラー、レーザーの温度制御に使われます。逆に使えば温度差から電気を生み出します。
  • 光ディスク: ゲルマニウム・アンチモン・テルル合金はレーザーによって結晶と非晶質の状態を切り替え、書き換え可能なDVDやブルーレイディスクの記録層になりました。
  • 冶金: 少量加えると鋼や銅の切削加工がしやすくなります。
  • ゴム: テルル化合物はゴムの加硫を助けます。

同位体

天然のテルルには8つの同位体があり、最も多いのは約34%のテルル130です。テルル128とテルル130は放射性で、二重ベータ崩壊します。テルル128の半減期は約2 × 10²⁴年で、これまでに測定されたあらゆる核種の中で最も長いものです。原子炉でテルル130に中性子を照射するのは、医療用のヨウ素131をつくる方法の一つです。

身近なところで

テルルは主に、銅の電解精錬で残る陽極スライムから回収されます。地殻中の濃度は白金と同じくらいです。

テルルやその化合物に曝露した人の体内ではジメチルテルリドができ、息や汗に強く長く続くニンニク臭がつきます。一般の人が接することはまずありませんが、取り扱う職場では粉じんやヒュームの管理が必要です。カラベラス鉱などのテルル化金は、一部の地域で重要な金鉱石です。

豆知識

  • テルル128の半減期は宇宙の年齢のおよそ10¹⁴倍です。
  • テルルに曝露すると、ニンニクのようなにおいの「テルル息」になります。
  • テルルは、金と天然の化合物をつくる数少ない元素の一つです。

同じ族 (16)

データの出典 · 性質: PubChem Periodic Table(米国 NIH/NLM 公開データ)・原子量: CIAAW 2024 簡略標準原子量・名称: Wikidata(CC0)、韓国語名は大韓化学会の表記に準拠。2026-09-23 取得。