7N14.007

原子番号 7 · 非金属

窒素 N

別名: Nitrogen

窒素は無色・無臭の気体で、私たちが吸う空気の約78%を占めています。2つの原子が化学でも最強クラスの結合でがっちり結びついているため、気体の窒素はかなり不活性です。それでも、ほかの形の窒素はあらゆるタンパク質、あらゆるDNAの鎖に欠かせません。

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主な性質

原子番号7
原子量14.007 (CIAAW 2024 簡略標準原子量)
分類非金属
15
周期2
ブロックp
状態(25 °C・1 atm)気体
融点63.15 K (-210 °C)
沸点77.36 K (-195.8 °C)
密度0.0012506 g/cm³
電気陰性度(ポーリング)3.04
原子半径(ファンデルワールス)155 pm
第一イオン化エネルギー14.534 eV
電子親和力
酸化数+5, +4, +3, +2, +1, -1, -2, -3
発見1772

電子配置

簡略表記
[He]2s2 2p3
完全表記
1s2 2s2 2p3
電子殻ごとの電子数
2 · 5

軌道図(ボックス図)

1s2↑↓
2s2↑↓
2p3

周期表での位置

発見の歴史

1770年代、何人もの化学者が、ものを燃やしたり動物に呼吸させたりしたあとに残る空気の成分を研究していました。発見者は一般に、スコットランドの医師 ダニエル・ラザフォード とされています。彼は1772年の博士論文でこの「有毒な空気」について記述しました。炎を燃やし続けることも、ネズミを生かしておくこともできず、「固定空気」(二酸化炭素)を取り除くアルカリにも吸収されない気体でした。カール・ヴィルヘルム・シェーレ、ヘンリー・キャヴェンディッシュ、ジョゼフ・プリーストリーも、ほぼ同じ時期に同じ気体を調べています。

アントワーヌ・ラボアジエはこれを元素と認め、アゾートと名づけました。20世紀初め、フリッツ・ハーバーとカール・ボッシュは大気中の窒素を水素と結合させてアンモニアをつくる方法を開発しました。これは歴史上最も大きな影響を与えた工業的発明の一つです。

名前の由来

名前はフランス語の nitrogène に由来します。1790年にジャン=アントワーヌ・シャプタルが、硝石(nitre、硝酸カリウム)とギリシャ語で「生じる」を意味する -genes から造った語で、この気体が硝石の成分であることにちなみます。ラボアジエの命名したアゾート(ギリシャ語で「生命のない」)はフランス語や、化学の接頭辞 azo- に残っています。元素記号は N です。日本語の「窒素」は、この気体の中では生物が「窒息する」ことから名づけられた訳語で、ドイツ語名 Stickstoff(窒息させる物質)と同じ発想です。

主な用途

  • 肥料: 工業的に使われる窒素の大部分はアンモニアになり、そこから尿素や硝酸アンモニウムなどの肥料がつくられます。
  • 化学品と爆薬: 硝酸、ナイロン、染料、TNTなどの爆薬は窒素化合物です。
  • 不活性雰囲気: 窒素ガスは食品包装の充填、電子部品の製造工程の保護、燃料タンクの防火に使われます。
  • 極低温: 液体窒素は生物試料の凍結、装置の冷却、機械部品の焼きばめに使われ、皮膚科ではいぼの除去にも用いられます。

同位体

窒素には2つの安定同位体があります。約99.6%の 窒素14 と約0.4%の 窒素15 です。生態学者は生物組織の窒素15の比率を使って食物網や肥料の出どころをたどり、窒素15で標識した化合物はNMRや代謝の研究に使われます。放射性の 窒素13 は半減期が約10分で、標識アンモニアとしてPET検査に使われ、心臓への血流を画像化します。

身近なところで

私たちは絶えず窒素を吸い込んでいますが、体はこの気体を直接利用できません。窒素は食べ物のタンパク質から取り入れており、植物は土壌細菌や肥料による窒素固定に頼っています。ダイバーが急に浮上すると、血液に溶けていた窒素が泡になって減圧症を起こすことがあります。また深い水中では、窒素が酒に酔ったような窒素酔いを引き起こします。

自動車のエンジンや発電所から出る窒素酸化物はスモッグや酸性雨の原因になり、流出した過剰な肥料は川や沿岸で藻類の大発生を招くことがあります。

豆知識

  • 液体窒素の沸点は約77 K(−196 °C)です。
  • ハーバー・ボッシュ法でつくられるアンモニアは、世界人口のおよそ半分の食料生産を支えていると推定されています。
  • 窒素は地球の大気で最も多い元素ですが、地殻中では微量元素にすぎません。

同じ族 (15)

データの出典 · 性質: PubChem Periodic Table(米国 NIH/NLM 公開データ)・原子量: CIAAW 2024 簡略標準原子量・名称: Wikidata(CC0)、韓国語名は大韓化学会の表記に準拠。2026-09-23 取得。