44Ru101.07

原子番号 44 · 遷移金属

ルテニウム Ru

別名: Ruthenium

ルテニウムは白金族に属する、硬く腐食に強い銀白色の金属です。ロシアで発見され、今ではハードディスクドライブ、電子部品の接点や抵抗器、そしてノーベル賞を受けた触媒の中で、目立たないながら重要な役割を果たしています。

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主な性質

原子番号44
原子量101.07 (CIAAW 2024 簡略標準原子量)
分類遷移金属
8
周期5
ブロックd
状態(25 °C・1 atm)固体
融点2607 K (2333.8 °C)
沸点4423 K (4149.9 °C)
密度12.1 g/cm³
電気陰性度(ポーリング)2.2
原子半径(ファンデルワールス)207 pm
第一イオン化エネルギー7.361 eV
電子親和力1.05 eV
酸化数+3
発見1844

電子配置

簡略表記
[Kr]5s1 4d7
完全表記
1s2 2s2 2p6 3s2 3p6 3d10 4s2 4p6 4d7 5s1
電子殻ごとの電子数
2 · 8 · 18 · 15 · 1

軌道図(ボックス図)

1s2↑↓
2s2↑↓
2p6↑↓↑↓↑↓
3s2↑↓
3p6↑↓↑↓↑↓
3d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
4s2↑↓
4p6↑↓↑↓↑↓
4d7↑↓↑↓
5s1

周期表での位置

発見の歴史

19世紀初めにロシアのウラル山脈で白金鉱石の大鉱床が見つかると、何人もの化学者がその残りかすから新元素を探しました。ポーランドのイェンジェイ・シニャデツキやドイツのゴットフリート・オザンがそれぞれ発見を主張しましたが、どれも確認されませんでした。

1844年、カザン大学のカール・エルンスト・クラウスは、白金を溶かしたあとの残りかすを根気よく分析し、新元素が存在することを疑いの余地なく証明しました。彼はオザンが以前に提案していたルテニウムという名前をそのまま使いました。

ルテニウムは白金族金属の中で最後に発見された元素です。20世紀後半からは、電子機器や触媒での用途が大きく広がりました。

名前の由来

名前は、ルーシの地、つまりロシアを指す中世ラテン語名 Ruthenia に由来します。クラウスはロシアで研究しており、白金鉱石もウラル産でした。元素記号は Ru です。

主な用途

  • ハードディスクドライブ: 2000年代初め、磁性層のあいだに原子数個分の厚さのルテニウム層をはさむことで、記録密度が大きく向上しました。
  • 電子機器: 二酸化ルテニウムはチップ抵抗器に使われ、ルテニウムめっきは摩耗に強い電気接点をつくります。将来のチップの配線金属としても研究されています。
  • 合金: 少量加えると白金やパラジウムが硬くなり、タービンブレード用の超合金の一部にもルテニウムが含まれています。
  • 触媒: ルテニウムの「グラブス触媒」はオレフィンメタセシスを進め、この研究は2005年のノーベル化学賞の対象になりました。アンモニア合成や水素製造への利用も研究されています。

同位体

天然のルテニウムは7つの安定同位体、ルテニウム96、98、99、100、101、102、104からなり、最も多いのは約32%のルテニウム102です。放射性のルテニウム103(半減期約39日)とルテニウム106(約1年)は核分裂生成物です。

2017年秋、ヨーロッパ各地の大気監視網が低濃度のルテニウム106を検出しました。健康に害のある濃度ではありませんでしたが、多くの分析はロシアのウラル地方南部からの放出を示しており、ロシア当局はこれを否定しました。

身近なところで

ルテニウムは主に南アフリカとロシアで、白金鉱石やニッケル鉱石の副産物として回収され、年間の生産量は数十トンにすぎません。

金属そのものは反応しにくく、日常生活での危険はほとんどありません。ただし四酸化ルテニウム(RuO₄)は揮発性で目や肺に対して強い毒性があるため、実験室では細心の注意を払って扱われます。ルテニウムは一部の万年筆のペン先の硬い合金チップにも使われてきました。

豆知識

  • ルテニウムは6つの白金族金属の中で最後に発見されました。
  • ロシアの古いラテン語名にちなんで名づけられています。
  • ルテニウム色素は、色素増感太陽電池で広く研究されてきました。

同じ族 (8)

データの出典 · 性質: PubChem Periodic Table(米国 NIH/NLM 公開データ)・原子量: CIAAW 2024 簡略標準原子量・名称: Wikidata(CC0)、韓国語名は大韓化学会の表記に準拠。2026-09-23 取得。