114Fl[290]

原子番号 114 · ポスト遷移金属

フレロビウム Fl

別名: Flerovium

フレロビウムは、ロシア・ドゥブナのフリョロフ原子核反応研究所にちなんで名づけられた超重元素です。14族で炭素、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛の下に位置しています。理論上の「安定の島」の近くにあるため、長いあいだ原子核物理学者を魅了してきました。

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主な性質

原子番号114
原子量[290] (安定同位体がないため、代表的な同位体の質量数を角かっこで表示)
分類ポスト遷移金属
14
周期7
ブロックp
状態(25 °C・1 atm)固体 (予測値)
融点
沸点
密度
電気陰性度(ポーリング)
原子半径(ファンデルワールス)
第一イオン化エネルギー
電子親和力
酸化数6, 4,2, 1, 0
発見1998

電子配置

簡略表記
[Rn]7s2 7p2 5f14 6d10
完全表記
1s2 2s2 2p6 3s2 3p6 3d10 4s2 4p6 4d10 4f14 5s2 5p6 5d10 5f14 6s2 6p6 6d10 7s2 7p2
電子殻ごとの電子数
2 · 8 · 18 · 32 · 32 · 18 · 4

軌道図(ボックス図)

1s2↑↓
2s2↑↓
2p6↑↓↑↓↑↓
3s2↑↓
3p6↑↓↑↓↑↓
3d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
4s2↑↓
4p6↑↓↑↓↑↓
4d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
4f14↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
5s2↑↓
5p6↑↓↑↓↑↓
5d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
5f14↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
6s2↑↓
6p6↑↓↑↓↑↓
6d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
7s2↑↓
7p2

一部の超重元素(104番以降)の電子配置は理論上の予測です。

周期表での位置

発見の歴史

1998年12月、ドゥブナの合同原子核研究所のユーリ・オガネシアンのチームは、プルトニウム244の標的にカルシウム48のイオンを当てて114番元素の原子を1個検出し、1999年に結果を発表しました。その後ローレンス・リバモア国立研究所と協力して、さらにいくつもの同位体を特定しました。中性子の多いカルシウム48のビームとアクチノイドの標的を組み合わせるこの「高温核融合」の手法は、114番から118番の元素の発見のかぎとなりました。

IUPACは 2011年 にこの発見を認め、2012年5月30日 に116番元素のリバモリウムとともにフレロビウムという名前を承認しました。

名前の由来

名前は、ドゥブナの フリョロフ原子核反応研究所 と、その創設者でウランの自発核分裂を発見し、ソ連の超重元素研究の多くを率いた物理学者 ゲオルギー・フリョロフ をたたえたものです。元素記号は Fl です。

主な用途

  • 基礎研究: 科学以外での用途はありません。
  • 安定の島: 陽子数114は、特別な安定性をもたらす「魔法数」だと長く予測されてきました。実際に観測された同位体は隣の元素よりも長寿命で、この考えを部分的に支持しています。
  • 化学: 単一原子の実験で、フレロビウムは14族元素としては驚くほど揮発性が高いことがわかりました。相対論的効果によって金属というより不活性な元素のようにふるまうのかどうかは、今も研究が続いています。

同位体

安定同位体はありません。確認されている中で最も長寿命の同位体 フレロビウム289 は半減期が約2秒で、未確認のフレロビウム290は約19秒生き延びる可能性があります。さらに中性子の多いフレロビウム298は安定の島の中心近くにあると予測されていますが、まだつくられていません。

身近なところで

自然界には存在しません。加速器で一度に数個の原子がつくられるだけで、ほぼすぐに崩壊してしまうため、日常生活や健康とは無関係です。

豆知識

  • フレロビウムは、1998年末に検出されたたった1個の原子から初めて報告されました。
  • 14族の一員としては予想外に揮発性が高いことがわかりました。
  • 114番元素と116番元素は、2012年の同じ日に命名されました。

同じ族 (14)

データの出典 · 性質: PubChem Periodic Table(米国 NIH/NLM 公開データ)・原子量: CIAAW 2024 簡略標準原子量・名称: Wikidata(CC0)、韓国語名は大韓化学会の表記に準拠。2026-09-23 取得。