78Pt195.08

原子番号 78 · 遷移金属

白金 Pt

別名: Platinum

白金(Pt、78番元素)は密度の高い銀白色の貴金属で、変色せず、ほとんどの酸にも侵されません。優れた触媒でもあるため、アクセサリーやがんの治療薬だけでなく、自動車の排気系や化学プラントにも登場します。

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主な性質

原子番号78
原子量195.08 (CIAAW 2024 簡略標準原子量)
分類遷移金属
10
周期6
ブロックd
状態(25 °C・1 atm)固体
融点2041.55 K (1768.4 °C)
沸点4098 K (3824.8 °C)
密度21.46 g/cm³
電気陰性度(ポーリング)2.28
原子半径(ファンデルワールス)209 pm
第一イオン化エネルギー9 eV
電子親和力2.128 eV
酸化数+4, +2
発見1735

電子配置

簡略表記
[Xe]6s1 4f14 5d9
完全表記
1s2 2s2 2p6 3s2 3p6 3d10 4s2 4p6 4d10 4f14 5s2 5p6 5d9 6s1
電子殻ごとの電子数
2 · 8 · 18 · 32 · 17 · 1

軌道図(ボックス図)

1s2↑↓
2s2↑↓
2p6↑↓↑↓↑↓
3s2↑↓
3p6↑↓↑↓↑↓
3d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
4s2↑↓
4p6↑↓↑↓↑↓
4d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
4f14↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
5s2↑↓
5p6↑↓↑↓↑↓
5d9↑↓↑↓↑↓↑↓
6s1

周期表での位置

発見の歴史

コロンブスよりずっと前から、南アメリカの先住民の金属職人たちは金と白金の粒を混ぜた品をつくっていました。スペインによる征服のあと、現在のコロンビアで砂金と一緒に見つかる銀色の粒は、しばしば厄介な不純物として扱われました。

白金がヨーロッパの科学者に向けて体系的に記述されたのは18世紀半ばです。1735年に始まる南アメリカ遠征に参加したスペインの海軍士官で科学者のアントニオ・デ・ウジョアはこの金属を観察し、1748年に報告を発表しました。同じころ、チャールズ・ウッドが試料をイギリスに持ち込みました。白金は融点が非常に高いため加工が難しかったのですが、19世紀初めにウィリアム・ハイド・ウォラストンが粉末冶金法を開発し、それで大きな利益を得ました。

名前の由来

名前はスペイン語で「小さな銀」を意味する platina に由来します。銀に似ていながら劣ると考えられた金属に対する、やや見下した呼び名でした。元素記号 Pt はラテン語化した名前 platinum から来ています。日本語の「白金」は「白い金」の意味で、英語名に由来する「プラチナ」という呼び名も広く使われています。

主な用途

  • 排ガス浄化触媒: 白金はパラジウムやロジウムとともに、排気中の一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物をより無害な気体に変えます。これが最大級の用途です。
  • 工業触媒: 硝酸をつくるオストワルト法、石油精製、燃料電池の電極。
  • アクセサリーと投資: 変色しない白い輝きは指輪や高級アクセサリーにふさわしく、投資用の金属としても取引されています。
  • 医療: シスプラチンなどの白金製剤は、精巣がん、卵巣がんをはじめいくつかのがんの標準治療薬です。白金はペースメーカーの電極にも使われます。
  • 計測: 白金測温抵抗体は精密な温度測定の標準です。

同位体

天然の白金には6つの同位体があり、最も多いのは約34%の白金195です。ごく微量含まれる白金190は放射性で、半減期は数千億年です。白金195は核磁気共鳴で観測でき、白金化合物を調べるのに役立っています。

身近なところで

1960年代、アメリカのバーネット・ローゼンバーグのチームは白金電極を使って細菌の培養液に電流を流し、細菌が分裂しなくなることに気づきました。原因は電極からできた白金化合物で、この発見ががん治療薬シスプラチンにつながりました。白金のアクセサリーがアレルギーを起こすことはまれですが、特定の白金塩は、繰り返し曝露する作業者の気道を過敏にすることがあります。

豆知識

  • シスプラチンは、白金電極の近くで細菌が分裂をやめたという偶然の観察から生まれました。
  • 2019年まで、世界のキログラムの基準は白金イリジウムの円柱でした。
  • platina はスペイン語で「小さな銀」という意味です。

同じ族 (10)

データの出典 · 性質: PubChem Periodic Table(米国 NIH/NLM 公開データ)・原子量: CIAAW 2024 簡略標準原子量・名称: Wikidata(CC0)、韓国語名は大韓化学会の表記に準拠。2026-09-23 取得。