48Cd112.41

原子番号 48 · 遷移金属

カドミウム Cd

別名: Cadmium

カドミウムはやわらかい青みがかった白色の金属で、亜鉛の鉱石の中に一緒に含まれています。ニッケル・カドミウム電池、あざやかな黄色や赤色の顔料、薄膜太陽電池パネルに使われてきましたが、その毒性のために規制はますます厳しくなっています。日本のイタイイタイ病は、カドミウム汚染の痛ましい教訓として今も記憶されています。

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主な性質

原子番号48
原子量112.41 (CIAAW 2024 簡略標準原子量)
分類遷移金属
12
周期5
ブロックd
状態(25 °C・1 atm)固体
融点594.22 K (321.1 °C)
沸点1040 K (766.9 °C)
密度8.69 g/cm³
電気陰性度(ポーリング)1.69
原子半径(ファンデルワールス)158 pm
第一イオン化エネルギー8.994 eV
電子親和力
酸化数+2
発見1817

電子配置

簡略表記
[Kr]5s2 4d10
完全表記
1s2 2s2 2p6 3s2 3p6 3d10 4s2 4p6 4d10 5s2
電子殻ごとの電子数
2 · 8 · 18 · 18 · 2

軌道図(ボックス図)

1s2↑↓
2s2↑↓
2p6↑↓↑↓↑↓
3s2↑↓
3p6↑↓↑↓↑↓
3d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
4s2↑↓
4p6↑↓↑↓↑↓
4d10↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓
5s2↑↓

周期表での位置

発見の歴史

1817年、ゲッティンゲン大学の教授で薬局の監察官も務めていたフリードリヒ・シュトロマイヤーは、奇妙なことに気づきました。炭酸亜鉛は加熱すると白い酸化亜鉛になるはずなのに、鉄を含んでいないにもかかわらず黄色くなる試料があったのです。

その色の原因をたどって、彼は新しい金属を単離しました。同じころほかのドイツの化学者たちも亜鉛化合物の中に同じ元素を見つけていましたが、発見者は一般にシュトロマイヤーとされています。

20世紀にはカドミウムの用途が、電気めっき、顔料、ニッケル・カドミウム電池へと大きく広がりました。1960年代以降、その健康への影響が明らかになるにつれ、多くの国が規制を始めました。

名前の由来

名前は、亜鉛鉱石の菱亜鉛鉱を指すラテン語 cadmia に由来し、さらにギリシャ語の kadmeia にさかのぼります。この語はしばしば、テーバイを建国した伝説の英雄カドモスと結びつけられます。元素記号は Cd です。

主な用途

  • 電池: ニッケル・カドミウム充電池はかつてコードレス工具や家電の標準でしたが、今ではニッケル水素電池やリチウムイオン電池にほぼ置き換わっています。
  • 顔料: 硫化カドミウムやセレン化カドミウムは、あざやかで光に強い黄、橙、赤を生み、今も絵の具に使われています。
  • 太陽光発電: テルル化カドミウム薄膜パネルは大規模な太陽光発電所に導入されています。
  • 原子炉の制御: カドミウムは熱中性子を非常に強く吸収し、制御棒や遮蔽材に使われます。
  • めっき: 航空宇宙分野などで、特定の鋼部品を腐食から守ります。

同位体

天然のカドミウムには8つの同位体、カドミウム106、108、110、111、112、113、114、116があり、最も多いのはカドミウム114です。カドミウム113と116は放射性ですが、半減期が1,000兆年以上と長く、実質的に安定です。カドミウム113は熱中性子を非常によく吸収し、カドミウムが中性子吸収材として働くのはこのためです。半減期約1.3年のカドミウム109は、携帯型の蛍光X線分析装置の線源に使われます。

身近なところで

カドミウムは一度吸収されると主に腎臓にたまり、何十年も体内にとどまります。長期間の曝露は腎機能を損ない、骨をもろくすることがあります。

1910年代から、富山県の神通川流域では上流の鉱山から出たカドミウムが水田を汚染しました。住民は骨がもろくなり激しい痛みに苦しみ、患者が「痛い、痛い」と訴えたことからイタイイタイ病と呼ばれたこの病気は、1968年に日本政府によって公害病として正式に認定されました。

今日、喫煙者にとってはたばこの煙がカドミウム曝露の主な原因です。EUのRoHS指令などの規制が電子機器中のカドミウムを制限しており、使用済みのニッケル・カドミウム電池は必ず分別してリサイクルする必要があります。

豆知識

  • カドミウム顔料は19世紀末以降、画家たちに愛用されるようになりました。
  • カドミウムの融点は約321 °Cで、隣の亜鉛(約420 °C)より低い温度です。
  • イタイイタイ病は日本の四大公害病の一つです。

同じ族 (12)

データの出典 · 性質: PubChem Periodic Table(米国 NIH/NLM 公開データ)・原子量: CIAAW 2024 簡略標準原子量・名称: Wikidata(CC0)、韓国語名は大韓化学会の表記に準拠。2026-09-23 取得。